【物語2】僕は社会に必要とされていないんだと思った

前回:【物語1】発達障害と診断された僕、クスリ飲まずに普通に暮らしたかった
今回は大学生の頃の話をしていきます。
この時、再び現実に追い詰められることになったんです。
大学に通い始めるとしばらくして
みんなアルバイトをするようになりました。
最初はあまり興味がなかったけれど、
みんなやっているから
僕もアルバイトして自分でお金を稼いでみたい!
と思いました。
だから色々申し込んでみた!
勉強は一応得意だから塾講師とかいいかもなー
そんな感じで受けてみるわけです。
やってみると意外と面接は怖くありませんでした。
面接官の人は優しくお話ししてくれます。
僕もところどころ悩みながらもしっかり受け答えができた感触でした。
よし、いけそうだ!
結果は1週間後までに連絡が来るみたい。
連絡を待った。
1日後
2日後
3日後
7日後
10日後
……
連絡は全然こない。
結果は不採用だった。
チクショー
もう一回だ!
不採用
今度こそ、
もう一回だ!
不採用……
あーもう、次こそは!
もう一回だ!
………
何度受けてもアルバイトには
一回も採用されたことはありませんでした。
結局できたアルバイトは面接が不要なものだけでした。
つまり登録制の日雇いのものと大学のアルバイトのみ
ずっとずっと不採用。
そのうちいやになってきました。
あぁ、僕は社会に必要とされていないんだ。
僕にはお金を稼ぐ才能がないんだ。
働くことすらできない。
門前払いばかりされてしまう。
そんな中、周りの同期はどんどんバイトに受かっていって
大学生活を謳歌しているようでした。
「やぎくんはバイトしないの?」
「バイトの面接なんて余裕っしょwww」
「今日バイト先でさぁ」
「よっしゃ、今月10万稼いだぜ」
そう言う会話を聞くたびに落ち込んで行きました。
どうせ僕には無理だ
無理だ
無理だ……
自己否定しまくりました。
僕には何にもできない。
勉強はできても…
勉強はできても
行きていくことができないんじゃないだろうか……
大学では結局友達ができませんでした。
知り合いはもちろんいます。
でも語り合える仲どころか雑談できる相手もいませんでした。
話についていけなかったからです。
みんなはバイトや恋愛の話を楽しくする中、
僕はいつも一人で取り残されていました。
一応サークルには所属していましたが、居場所がありませんでした。l
コミュ障をこじらせて
大学と家の往復だけ。
講義のない時間は楽しくもない不毛な時間がただひたすらに流れていきました。
夏休みになると、本当に暇で暇で仕方のない膨大な時間がやってきます。
講義が毎日のようにある日常がうらやましくなりました。
人間何もやることがないと腐ります。
本当に暇で暇でしょうがなくて嫌でした。
飯食ってネットサーフィンしてテレビ見て寝る
みたいな生活していました。
大学が始まるとホッとしたものです。
長期休みになると親も言うわけです。
「あんた、家でゴロゴロしていないでバイトでもしたら」
「社会経験になるよ」
「今しかできないよ」
そんなんわかってるよ
でも受からないんじゃどうしようもないじゃないか!
僕はひねくれました。
「何がアルバイトだ。学生の貴重な時間を仕事するなんて馬鹿馬鹿しい!
大学は勉強するところじゃないか。だから、僕は勉強だけしていればいいんだ。
しっかり勉強していればきっと就職ならできるはず。アルバイトは自信ないけど、就職はきっとできる。」
そんなことを思って大学3年間を過ごしていました。
本当にあの頃の長期休暇は何をやっていたのか全く記憶がありません。
本当に刺激のないつまらない毎日を送っていたことだけは覚えています。
大学4年生。
就職活動が大学院への道を選択します。
僕はアルバイトでのトラウマからまだ就職するには早いと思って
大学院に進学する道を選びました。